AIとの共存は、すでに始まっている その1 パン屋さんの場合

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AIが「企業における業務」という分野に進出し始めていることは、既にご存知ですよね。しかし、まだまだイメージとしては「IT系の企業で活躍している程度」といったイメージが強いのではないでしょうか。

しかし、実は今「パン屋さんでのAIの活用」に注目が集まっています。今回はそんなAIとパン屋さんという異質な組み合わせについて詳しく触れていきます。

 

 

パン屋でAIって、想像できますか?

パン屋さんでAIって、不思議な組み合わせですよね。今までこの組み合わせについてイメージしたことのある人は少ないのではないでしょうか。

しかし、実際にAIがパン屋さんで活用されているという事例があるのです。

具体的には「ベーカリースキャン」と呼ばれるPOSレジシステム。レジ業務の効率化を目的とされ、レジにAIが搭載されているのです。顧客が選んだパンを専用のトレーに乗せ、それをレジに附属するスキャン部分に置くだけで、選んだパンの種類や個数、そして単価から合計金額まで一瞬にして自動計算されるのです。

このシステムには、最新のスキャン技術が活用されており、高速処理も可能にしています。そしてポイントはやはり、AIによる学習機能を搭載している点です。これにより、レジを通すたびに性能が向上するといった特徴があるのです。

時には間違えてしまうこともあるため、常にスタッフが付いている必要があります。しかし、そのたびに正しい名前を打ち込むことによって、システムが自分で学習し、特徴や正しいパンの名前を記憶していくのです。

また、ベーカリースキャンはレジのディスプレイにて、パンの名前や金額を表示するので、対応していれば自然とパンの名前や金額を覚えるようになるのだそうです。そのため、新人教育の時間短縮や、人的ミスによるレジ打ちのミスなどを軽減することができます。さらに、今何を購入しようとしているのか、リスト化して顧客に向けても表示。顧客はこれを見て問題が無いことを確認したら、お会計するという仕組みです。

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現在は全国40店でベーカリースキャンを導入していて、今後も導入数が増えることが予想されます。

 

 

開発したのは、たった20人の小さな企業

最新のスキャン技術が搭載されたAI。パンの種類を覚え、一瞬で判別するという非常に優れたAIで、大きな企業や有名なIT企業が開発したのでは?なんて想像している人もいるかもしれません。

しかし、実はこのベーカリースキャンを開発したのは、社員たった20人という小さな企業(ソフトウェア会社)なのです。

開発の担当者は、パン屋さんからの「パンにはバーコードが付けられない、カメラで映してレジが出来ないだろうか」といった相談に応えるべく、開発を決意したのだそうです。

ただ、パンは似た形が多かったり、同じパンであっても焼き色に違いがあったりして、AIに対応させるのは難しかったため、まずは開発のために数十種類のパンの研究からスタート。現在の出荷台数は200台を超えており、日本だけでなく海外へもベーカリースキャンを提供しているようです。

ちなみに、このシステムはさらに性能を向上させていて、パンだけに留まらず、「食事スキャナー」として、食品の認識、カロリーや栄養価の計算などが可能なAIも開発されました。こちらは、アスリートの栄養管理を目的としていて、オリンピックでの採用を目指しているそうです。

 

 

ベーカリースキャンがもたらす未来像

画像認識でのレジ。一瞬でお会計金額が算出されることは、パン屋さんにとってもお客さんにとっても大きなメリットです。

レジを担当するアルバイトなどの人手不足解消はもちろんのこと、レジで行列が出来てしまった際のレジ係のストレス解消などの効果も期待できます。お客様をお待たせする時間が短くなるので、レジ係のスタッフにも心の余裕が生まれますよね。

また、ベーカリースキャンの機能はパン屋さんだけでなく神社でも活用され始めてきています。

神社でAIなんてイメージがわきませんよね。しかし、お札にバーコードを貼り付けられないといった問題や、売り手の入れ替わりが激しいという問題、計算機を使ったとしても入力するときの人的ミスという問題などは、パン屋さんでも見られる共通点です。

豊富な種類のお札を記憶し、その都度情報を学習しながらより高い性能を目指していくことができます。

 

 

まとめ

今やAIはIT企業だけでなく、パン屋さんや神社など、意外な場所で活用される存在になりつつあります。今後もAIの開発が進んでいけば、「無人販売店」なんていうものも実現するかもしれません。今のところは、AIの間違いを訂正する「人」がゼロというわけにはいきませんが、今後は、レジに人が立たなくなる時代は来るのかもしれません。とても興味深いですね。

 

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