欧米と日本のAIビジネス活用の差。日本の現状と課題とは?

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日本企業がビジネスにAI技術を導入している割合は、米国や欧州と比較すると、まだまだ大きな開きがあります。その原因は利用環境や、導入後の運用面にあるといわれています。今回はその現状と課題に迫りました。

 

 

日本と欧米のAI導入の現状は?

 

リサーチ企業であるMM総研が調査した結果によると、日本企業でAI技術を「導入済み」の企業は1.8%、「導入検討中」は17.9%だそうです。一方で、米国は「導入済み」の企業は13.3%、「導入検討中」32.9%であり、ドイツはそれぞれ、4.9%、22.4%でした。

この結果からは、日本企業のAI導入は、まだまだ米国や欧州には追い付いていません。一方、市場規模においては、日本は2016年度に2220億円、2021年には、5610億円にまで拡大する見込みですが、米国は3兆9340億円から7兆8360億円です。ところが、ドイツは3260億円から5330億円となっていまから、市場規模だけをみると、日本はドイツに追いつく、あるいはやや上回るくらいには、成長を遂げそうです。

年間成長率でいえば、米国14.9%、ドイツ10.3%と比べ、日本は20.4%ですから、欧米を上回る成長率が期待できます。現在の日本は、導入企業こそ少ないですが、今後の市場の伸び予測などから見ると、AIの普及に期待ができると言えるでしょう。

 

 

導入に向けての課題

 

では、AI導入に向けての課題はどうでしょうか。日本では「AIを利用する環境が整ってない」と

いう回答がもっとも多かったようです。これはやはり、今後の日本の大きな課題となるでしょう。

また「マネジメント層の認知度と投資意欲」を挙げる企業も多く、AIを活用したサービスや技術を熟知しているマネジメント層の割合は、米国ではおよそ5割、ドイツではおよそ3割、一方の日本は1割にも満たないようですから、日本と欧米との差は明らかです。

AIを提供する側であるITベンダーの特徴をみると、日本のベンダーは「良質な学習データ」を収集するには長けているようですが、「データサイエンティスト等の優秀な人材」や「業務ノウハウの蓄積」では、欧米よりも出遅れている感があります。

今後は経営層の認知度の向上、優秀な人材の発掘と育成が、大きな課題といえそうです。

 

 

導入後も課題有り

 

市場調査会社Vanson Bourneは、中国や欧米、インド、オーストラリアでAI導入後のメリットを引き出せているかどうかの調査を行っています。結果的に、そのメリットを引き出している企業はわずか10%に過ぎないという結果が出たそうです。

もっとも大きな改善が必要な分野としては

  • 実装にかかる時間や使いやすさ
  • 他のシステムとの相互運用
  • データの安全性
  • 雇用の安定
  • 報酬率等

が挙がっています。またAIに支配権を委ねる不安や、雇用の喪失等も倫理問題として挙げる企業もあるようです。

日本におけるAIの拡大のペースは非常に速く、従来ホワイトカラーが行ってきた仕事が奪われる可能性が高いといわれていますが、今後これらの課題をいかに解決し、AI技術の導入、生産性のアップにつなげていけるかが、カギとなりそうです。

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業界によっては普及も

 

色々な意味で、欧米に後れをとっている日本ですが、一部の業界ではAIの導入が進んでいます。特にエンターメント業界では、ユーザーのアダプテーションが早いこともあり、実社会におけるAIの活用方法の道しるべとなる可能性があるという声があります。

また、不動産業界や、フィットネス・健康分野でのAIを活用したサービスも増えてきています。さらに、チャットボット等を利用し、カスタマーサービス分野にAIを活用する企業が出てきています。現在、AI導入は日増しに注目度が高まっており、自社のサービス提供の一部として、AI技術を導入する業界がますます増えることが期待されます。

 

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